精神世界と科学というのは今まで相容れず、「奇跡」は「非科学的」と呼ばれ一蹴されてきました。しかし量子物理学の進歩が進むにつれ、ようやく精神世界の概念こそ最新の科学理論ではないかと考えられるようになってきました。高尾氏の独自研究は、その先駆けともいうべきもので、これからの世界の道しるべになるのではないでしょうか。

精神世界と科学の
融合を目指す新しい潮流

対談:高尾征治氏×中西研二

高尾征治(たかお・まさはる)●福岡県出身。九州大学に学び、教育研究活動に勤しむ。この間、化学工業研究に従事し、独自に主宰する「ししゃ科も会」や、気を科学する人体科学会で、物質と精神の融合をめざす研究にも取り組む。最先端の環境廃棄物処理技術や水の改質機能化学技術にも学びながら、従来物理学のニュートリノ研究を継承・発展させた世界初の「量子水学説」を体系化し、21世紀を担う哲学 ・ 科学 ・ 技術三位一体の新しい学問的潮流を形成。著書に『新時代を拓く量子水学説』(エコ・クリエイティブ)『脳内パラダイム革命がもたらす新しい宇宙生命像』 (徳間書店) ほか論文多数。

中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来25年間で21万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。2012年2月には、日本人のワンネスメディテーター6名(現在は8名)のうちの一人に選ばれ、以降ますます精力的に活動している。長年のヒーリング活動が評価され、2015年に『東久邇宮記念賞』を、同年『東久邇宮文化褒賞』を受賞。著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。

最新科学理論の中に精神世界の答えが

中西 先生の講演を聴いた人から伺ったのですが、ある人の「先祖解放は必要だと思いますか?」という質問に先生は、「必要です」と答えたと。科学の分野の先生からそういうことを聞けるなんてと嬉しく思い、ぜひお会いしてみたいと思いました。

それで先生の本を読んでみると、たくさんのことを研究されていて衝撃を受けました。「哲学と科学の統一」という理論が生まれるきっかけは何だったのですか?

高尾 私は学生の頃、学生運動にはまっていたのですが、目標にしていた社会主義が崩壊し、目指す方向がわからなくなりました。真面目だったので、余計深く考えてしまったのですね。それでだんだん見えてきたことは、唯一絶対というものはないということ。崩壊した社会主義にしても、みんなこれが正しいと思っていたわけですけど、そうではなかった。

そうすると私は科学者なので、おのずと物質を根源とする唯物論にも限界があるのではないかと思ったのです。科学者はほとんど唯物論者ですが、私は最先端の科学理論の中に、唯物論そのものを覆すような事実がないか考えるようになったのです。それで興味がある人を集めて、研究会を発足しました。

そうしているうちにホーキング博士が世間を賑わす発表をして、まさに唯物論が覆ったのです。

中西 一般相対性理論と量子力学を結びつけたということは知っていますが…。

高尾 そうです。量子力学と相対性理論をつなげて、向こうの世界とこちらの世界に境界線はないと数字的に解いたのです。そして出てきた結果が、向こうの世界(虚の宇宙・見えない世界)から我々の住んでいる宇宙(実の宇宙・物質の世界)が誕生したということ。そのことを哲学的に言えば、神様の世界から物質の世界が誕生したということになりますね。

そうすると、精神世界で言われていることは、従来のように科学と離して考えるのではなく、実はまだ発見されていない最新科学理論の中にその答えがあるのではないかと思ったのです。

精神(エネルギーや虚の宇宙)が、物質に変換するというのなら、その瞬間になんらかの作用が起きているはずなのです。そこは精神と物質の情報交換が行われる場であると考えました。

ゼロ場を通過するとニュートリノが発生する

中西 先生はその情報交換の場を「ゼロ場」と呼び、その「ゼロ場」を介在してできた水を量子水と言っていますね。

その量子水が放射能の除染で効果があったとお聞きしましたが。

「新時代を拓く量子水学説―脳内パラダイム革命発量子水巡り硅素光(港)へ」高尾征治 著/Eco・クリエイティブ刊

「新時代を拓く量子水学説―脳内パラダイム革命発量子水巡り硅素光(港)へ」高尾征治 著/Eco・クリエイティブ刊

高尾 放射性物質は常温常圧(自然環境下)のもとで自然と消えますが、なぜ消えるのか解明されていないので通常は長い年月を待つしかないのです。ですが、量子水を使うとエネルギー変換が起きて非放射性物質に変えることができるのです。

中西 それはすごいですね。何がそうさせるのですか?

高尾 ニュートリノです。虚の宇宙のエネルギーが、実の宇宙の物質に変換する時にゼロ場を通るのですが、その際にニュートリノが発生するのです。

中西 ニュートリノの発見は日本人がノーベル賞をとったことでも有名ですが、すると、そのニュートリノが介在して放射性物質を非放射性物質に変換するということですか。

高尾 ええ。放射性物質を減少させた実験では、量子水の装置を四隅に埋めました。最初は金色の装置なのですが、時間がたつと半分くらいが青く変わりました。ニュートリノはスーパーカミオカンデで観測されていますが、その色は専門用語でチェレンコフ光といってブルーなのです。

中西 では、その装置でニュートリノが発生しているということですね。面白いですね。私もインドの聖者カルキ・バガヴァンに「奇跡の目」をもらいましたが、たまに自分でもコバルトブルーの光線が出ているのがわかります。

高尾 それはもうエネルギーが出ていますね。

中西 そうですか。ニュートリノは実はこの空間にもたくさん存在するんですね。ただ観測が難しく謎が多い素粒子ですね。先生はニュートリノとはどういう存在だと考えていますか。

高尾 ニュートリノとは半物半神の精神粒子であり、物質とエネルギーの相互作用に関与する素粒子と考えています。

やはり新しい学説とか理論はなかなか受け入れてもらえないです。でも本物なら、出てきた結果に対する波及効果というものが必ずあると思うのです。

私の場合は、量子水学説から生まれる技術です。ヘドロの分解などの環境浄化のほとんどがこの技術で対応できます。ニュートリノを導入して考えるとあらゆる謎が解けてきます。

神の正体が科学的にわかる日も

中西 以前バガヴァンが、ある人にオイルを塗ったら奇跡が起きたことがあったのです。そのオイルはいまも出続けていて毎日何人もの人がそのオイルを求めて訪れます。

このような奇跡が日本にもあったらと思い、バガヴァンに「日本にもそういう現象は起きないのですか?」とたずねたことがありました。

すると「起きますよ。でも奇跡を起こすのは私ではありません。あなたです」と言われたのです。「水を見れば奇跡の水になるし、オイルを見れば奇跡のオイルになる。そして不安な気持ちでいる人がきたら、その人の少し先(未来)を見てきて『大丈夫ですよ』と言えば、それは大丈夫になる」

そう言われて、実際それがずっといままで起き続けているのです。例えば廃油があっても、私が見つめれば新しい油よりも美味しく揚げ物ができて、最後まで新鮮なままなのです。

それは科学的にはなんの根拠もない話かもしれませんが、でも実際に起きていることなのです。それを高尾先生なら証明してくれるのではないかなと期待しています。

高尾 いまの科学は誰がやっても同じ結果になるものしか認めていません。でも現実はそうでないことがたくさんあります。例えば写真でも撮る人の持っているエネルギーによって写るものと写らないものがあります。波動の違いで結果が変わるのは当然なんですね。

いまの科学は客観性が大事でそうでないものを締め出していますが、それを乗り越えて新しい科学を作らないといけないと思っているんです。

それは精神世界との統合になるでしょう。神の正体というのもそうやっていくうちに明らかになると思います。

中西 それは嬉しいですね。ぜひ楽しみにしています。今日はお忙しいところありがとうございました。

(合掌)

「いやしの村だより」2017年7月号掲載