エコキュートなど画期的な商品を多く販売している、世界的に有名な株式会社コロナ。新潟に本社のあるコロナは雪国の寒さに苦しむ人々を見て、日本で最初の石油ストーブを開発。人々の生活を支えたいという思いから始まった企業です。
そのコロナグループの全指揮をとる内田会長は、「愛和の会」を定期的に開催。「愛和」に込めた思いを伺うと、私たちの愛和道と目指す道は同じであることがわかりました。

愛に満ちた和が広がり、
八紘為宇の世界の実現へ

対談:内田力氏×中西研二

内田力(うちだ・つとむ)●株式会社コロナ代表取締役会長。1945年生まれ。新潟大学工学部卒業後、コロナの前身である内田製作所に入社。1983年代表取締役社長に就任し、以来コロナグループ全社を指揮している。各種業界団体や経済界の役員を兼任するなかで、特に技術開発に心血を注ぎ、科学技術賞、発明功労賞などを多数受賞。家庭用石油暖房機の燃焼効率化と安全装置の開発育成に尽力するなど、家庭用燃焼機器業界の発展に貢献した功績により、2007年の藍綬褒章受章を経て、2017年には旭日小綬章を受章。2016年に株式会社コロナの代表取締役会長に就任。

中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来26年間で22万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。2012年2月には、日本人のワンネスメディテーター6名(現在は8名)のうちの一人に選ばれ、以降ますます精力的に活動している。長年のヒーリング活動が評価され、2015年に『東久邇宮記念賞』を、同年『東久邇宮文化褒賞』を受賞。著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。

異常気象は地球の自浄作用

中西 内田会長は「愛和の会」という活動をされていますが、実は私たちの会では「愛和道」ということをしていまして、同じ「愛和」の字を使っておられるところに、どのような思いがあるのか伺いたかったのです。

内田 どうして「愛和の会」を開催しているかというと、いま異常気象が騒がれていますが、人が言う災害というのは、すべて地球の浄化作用なんですよ。ここ最近、日本でも火山が立て続けに噴火していますが、実は火山灰の中にはケイ素が含まれていますので、噴火によって土地の改良につながっている面もあるのです。つまり、あまりにも土壌が汚染されてきているので、地球の自浄作用により、地球のコアからマグマが吹き出ているのだと、私は思っているのですね。いままで体験したことのないような被害をもらす台風もやってきましたが、台風は風の浄化です。ゲリラ豪雨などは水の浄化です。三次元的な見方をすると、異常気象は恐ろしいですが、根本は火、風、水による地球の浄化なのです。それが異常と思えるほどに起きるというのは、それだけ人間が地球を汚染してしまって、もう限界まできているということなのです。それもすべて人間が撒いた種ですが。

中西 本当にそう思います。

内田 じゃあどうすればよいかといいますと、いま我々は最後の審判を待っている状態で、そういう意識を持った、高次の愛に目覚めた人たちと和をつなげていって、それがより大きく広がっていけば最後に大どんでん返しが起きる、そう思っています。だから人の和を広げていくことが「愛和の会」の活動なのです。一人だと大きいことはできないかもしれない。だけどそれが和になったら驚くようなことも成し遂げることができる。そう信じています。

中西 コロナの経営理念の中にも「げんこつの理」というのがあるそうですね。

内田 一本指だと折れるかもしれませんが、げんこつにすることによって、いくら叩いても絶対に折れない。それが「げんこつの理」です。本社が新潟にあるのですが、記録的な大雪や大洪水、中越地震によって何度か会社のピンチがありました。そのとき、社員は自分の家族が心配なのにもかかわらず、一丸となって会社のピンチを乗り越えてきたのです。その経験から、心を一つにしたときに生まれるエネルギーのすごさには確信があるのです。

本来の自分に還る場所を千軒つくろう

中西 経験によって和の力を知っているのですね。「愛和の会」には誰でも入会できるのですか?

内田 「愛和の会」は一般財団法人「みんなの家」で開催しています。「みんなの家」は、本来の自分が還る場所である家を千軒作ろうという目的で生まれた仲間作りの活動です。

中西 「みんなの家」、いいですねぇ。その活動を内田会長が支援しているのですね。どういういきさつがあったのですか?

内田 この活動の最初のスタートはスリランカです。そこには山全体がローズクオーツで覆われた聖地があります。当時は荒れ果てた土地でした。そこを守っていた僧侶が、「ここに日本人の手で、心を休める場所を作っていただけませんか?」と、訪れた日本人の女性に頼んだのです。彼女は一介の主婦ですよ。でも「はい」と言って、日本に戻ってクラウドファンディングを始めました。

中西 すごい行動力ですね。

内田 そうなのです。そしてクラウドファンディングの締め切り日に、紹介を経て私のところにやってきました。その日は、敗戦した日本と連合国諸国との間で交わされたサンフランシスコ講和条約に調印した日だったのです。

実は、その日を締め切りにしたのには意味がありました。その講和会議において、日本は分割される方向でした。ところが当時のスリランカの大統領がお釈迦様の言葉を引用して「憎しみは憎しみでは超えられないけど、憎しみは愛で超えられる。日本に憎しみを残してはならない」と演説し、独立する一助になってくれたのです。

その恩を民間から返していこうという趣旨を伝えられ、この活動を支援していこうと決めたのです。

いまでは「みんなの家」の活動が広がって、子ども食堂とか、不登校生のためのフリースクールなど、80軒くらいの家が建っています。

人間も「自然に還る」を目指して

中西 もう一つ、微生物の研究をして素晴らしい商品を開発されたと伺いました。

内田 「天然バイオ水」ですね。これは一万年前の地層から採取した微生物と、その生成物である有効酵素が含まれるバイオ水です。酵素の働きは体にいいと言われていますが、その根本原理は微生物の働きによるものなのですね。この天然バイオ水を吹きかけると、微生物の発酵するエネルギーで解毒、浄化してくれるのです。

私は食事全般に吹きかけています。食べ物は農薬や添加物などさまざまなものが含まれていますが、これを吹きかけるとそれらの有害物質が浄化されるのです。

中西 なるほど。それはすごいですね。

内田 原発の汚染問題もありますが、長崎の原爆投下のときに、ある教会で玄米と味噌だけがあって、被爆者にそれを食べさせていたら原爆症が発症しなかったという有名な話がありますね。微生物の浄化作用はすごいですよ。もっと社会が注目していかないといけないと思います。

中西 コロナ米という独自ブランドの無農薬米も作られていますね。

内田 先ほどの天然バイオ水とコロナ米は、株式会社コロナアグリという別会社で販売しています。コロナ米は、コロナ発酵微生物農法という技術を使った完全無農薬米です。独自に開発した発酵アミノ酸肥料を刈り入れが終わった田んぼに撒くと、化学肥料を分解してゼロにします。

いくら無農薬で米作りをしていても化学肥料が土壌に染みこんでいますから、まず土地から浄化しなければなりません。お米は胚芽のところに栄養のすべてが詰まっているので、それで玄米が良いと言われていますが、化学肥料も一緒に取るので、せっかく玄米を食べても土地が浄化されていない所の玄米はかえって危険かもしれません。

中西 それから「ナノミストサウナ」もすごいですね。

内田 このサウナは人間の体を本来の姿に戻す作用をします。病気というのは浄化作用であって、病気をすることによって熱などで体内の有害物質を外に出し、健康な体に再生してくれているのです。このサウナはナノレベルのマイナスイオンが100億個充満しているので、これが血液に入って細胞を再生してくれるのです。

中西 室温が39度というのも普通のサウナにしたら低いですよね。

内田 高温のサウナに入ると血中の水分が汗になって出ていくのでかえって血管が詰まりやすくなりますが、この温度だとほどよく体にたまっている毒素を排出してくれます。

中西 会社をあげて、大変心強い取り組みをたくさんされているのですね。

内田 神武天皇が全世界を一つの家とするという意味で詠まれた「八紘為宇(はっこういう)」の精神の実現です。愛に満ちあふれた和が広がっていき、大きな一つの和になるように。あいうえおは、「あい(愛)」で始まって最後に「わ(和)」で結ばれるでしょう。すべてはつながっているということです。

中西 その通りですね。愛和の理念のもと私たちもつながっていくと思っています。今日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。

(合掌)

「いやしの村だより」2019年10月号掲載