ケビンが「いまどうしても会いたい」と熱望した安藤姸雪さん。書道家であり、古代文字研究の第一人者としてさまざまな分野に影響を与えている安藤先生は、令和の時代を迎えた今こそ、真に天の御心に従った生き方が必要と話されています。

文字は神と人との媒体役
神の意志を知り、魂を浄化して
新しい時代を担っていく

対談:安藤姸雪氏×中西研二

安藤姸雪(あんどう・けんせつ)●東京生まれ。祖父・父の衣鉢を継ぎ書道家3代目として活動。3歳より書の道に入り、16歳から上野美術館における展覧会で活躍したが、現在すべての会を脱会。独立以後、年数回個展を開催し独自の書の霊智を討尋している。書を通じた国際親善交流を行うかたわら、商標・CDジャケット・ポスターなどにも作品を提供するなど積極的な創作活動を展開。現在、文字の源を求めて古代文字研究に専心し、神代文字修練所「書の霊智塾」を主催。著書に『スベての命は元ひとつ』(今日の話題社)など多数。

中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来25年間で22万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。2012年2月には、日本人のワンネスメディテーター6名(現在は8名)のうちの一人に選ばれ、以降ますます精力的に活動している。長年のヒーリング活動が評価され、2015年に『東久邇宮記念賞』を、同年『東久邇宮文化褒賞』を受賞。著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。

「ワ」の世界にいく一歩前の令和の役割

中西 20年ぶりにお会いしましたが、まったくお変わりないので驚いています。失礼ですがおいくつになられたのですか?

安藤 浮世のことに疎くてよくわかりませんが、23万年前からの文字を全部書き起こしてきましたから、23万歳くらいだと思います。

中西 なるほど(笑)。ところで元号が令和に変わりましたが、時代はどうなっていくと思われますか?

安藤 厳しくなると思います。善と悪の縦分けがはっきりしてくるのです。アカサタナ・ハマヤラワとは天地創造されたときのエネルギーの順番ですが、ちゃんと神様はその通りに進められていますね。

中西 というと令和はラ行とワ行というわけですか。

安藤 まだワ行まではいっていません。「ラリルレロ」の「レ」なのです。ワ行に入る一歩手前ですから嵐が起きますね。皆さん、ちょっと覚悟が必要ですよ。いままで貧乏でも、一生懸命にじっと正しいことをしてきた人には花が咲きます。でも人を騙してきたような人は、それが表面化してくるでしょう。そういう時代です。その嵐がお静まりになりましたら、今度は「ワ」の世界に入ってきます。

中西 「ワ」の神様というと?

安藤 天地創造神で、トップ自らが動くようになります。言ってみれば、いままでは課長、部長クラスの神様でしたが、社長直々に動くという大変なことです。それが過ぎると静かで穏やかな、縄文以前の精神を呼び戻すスメラミコトという神様の時代になります。

混乱は、人の想念が起こしてしまうので、想念の転換が必要になります。それには魂の底から湧き上がってくるような感謝の思いが起きないといけません。それまで頑張らなくてはなりませんね。

中西 本当にそうですね。では令和の時代を迎え、私たちが一番大切にしないといけないのは感謝の心ですか?

安藤 中西さんがおっしゃる愛です。愛と言っても愛情の愛とは次元が違いますよね。情念の愛はいつ心が変わるかわからないので辛いのです。そうではなく、天の御心に従った生き方を知ったときに、本当の愛を人々にかけることができるのです。天の御心というのは、自然の摂理です。その世界から外の世界を眺めたときに、本当の愛を感じることができるのです。

中西 よくわかります。そしてすごい時代がくることも。

すべてが元ひとつ

中西 安藤先生は、伊勢神宮に奉納されている虫食いだらけの古文書を美しく清書されて、本として世に出されたこともすごいですよね。

安藤 神代文字は、すべての文字の元になっています。つまり世界中の言葉は本来統一されているのです。人類そのものが元は一つなのです。

そのとき昭和天皇より「この神代文字を表に出すときは、世界の人々に日本の文化の一つとして発表していただきたい。きっと、その実践は世界平和に役立つことであろう」とメッセージをいただきました。

真の平和のために、やむにやまれぬ思いで貴重なご奉納文をお見せくださったのだと思います。

文字というのは、神の意志を人に伝える媒体役として任されているのです。本当は神様と人は一つ、神人合一なので、神社は必要なかったのです。でも神様と人の意志が離れすぎたから、神社が生まれました。いまこういう大事な時期に、次の文明を担っていく魂を導くための媒体役として存在しているので、古代からのことを勉強することも大事ですが、これからは文字( 神の意志) を媒体役として自分をどう活用していくかが重要です。

中西 安藤先生ともご懇意にされていた古神道研究第一人者の故小林美元先生も、やはり生前同じことをおっしゃっていました。神人合一なのに、そのことが忘れられ廃れてしまったから、象徴としての神社が必要になったのですね。

安藤 つくづくそう思います。やはりパラダイスを作っていかないといけないです。そのためには人間中心の社会ではなく、神代の復活が大事になります。

中西 そう思います。人間である限り、どうしても我欲が生まれてしまいます。

安藤 そうです。本来、物は必要ないのです。それよりもあちらの世界に持っていけるものを輝かせないといけませんね。物質は全部置いていくのです。そして魂だけを輝かせて持っていくのです。あとは次につながる足跡を残していけばいいだけです。

中西 まったく同感です。

見えない世界が8割

中西 いま岐阜県高山の位山の麓にお住みになっていますが、やはりそういう気が集まってきていますか?

天照大日大神のエネルギーが入り込む写真

安藤 集まっていますね。とても強いエネルギーですよ。月に一度、位山で御神体祭というのがあります。そこで位山の神様に、生かしていただいていることを感謝し、お礼を申し上げているのです。位山の神様は天照大日大神(アマテラスオオヒオオカミ)様という太陽神なので、写真を撮ると光が入って瞬間、瞬間に色が変わって写るのです。神様がいらっしゃっているということですね。そういう写真はいままで一週間に一度くらいは撮れていたのですが、令和になってから毎日撮れます。

中西 (写真を見て)本当にこれはすごいですね。

安藤 展覧会を開いてもやはり神様がいらっしゃって、会場のエネルギーが高くなり、室温があがってしまうのです。

中西 いろんな体験をされていますよね。

安藤 まあ生きていることはよかったなと思っています。いろいろな体験をさせていただいていますから。

結核になったときに、辛くて明日は死ぬだろうと思っていました。そして明日死ねたらなんて幸せだろうと。でも翌朝になるとまだ生きているのです。

それで開き直って生きようと思ったときに、では人間をつくったのは誰なのだろうと疑問を持ったのです。お母さんのお腹で十月十日過ごして生まれる。人にはできません。

そう思ったときに、それをやっている方がいらっしゃるんだと気づいたのです。そこに近づいていくために、言霊、数霊、色霊……。霊(タマ)の世界に入っていくことが必要だったのです。

霊(タマ)の世界というのは、見えない世界のことなのです。

実はいますべての世界の80%が見えない世界で作られています。やや見える世界が10%。私たちが現実で、それがすべてだと思っている世界はたった10 %なんですよね。

それなのに、その10%の中でどうにかしようともがいているのが、現在の地球上の人間社会なのです。だから、その大本の世界をきちっと正しく理解できれば、見える世界のほうも正されていくわけです。これは今の世の根本治療ですよ。

中西 素晴らしいです。今日はお忙しいところ、ありがとうございました。

(合掌)

「いやしの村だより」2019年7月号掲載