温熱療法の開発者・三井兎女子(とめこ)先生に従事してから50年近く、温熱を中心に人々を健康にする活動をされてきた三井温熱の高木会長。いやしの村でもおなじみですが、その情熱は齢76の今でも、さらに燃え続けていらっしゃいました。
体を温めることで心を開き、
健康になるお手伝いを…
対談:高木幸江氏×中西研二
高木幸江(たかぎ・ゆきえ)●1941年、千葉県佐倉市に4人きょうだいの長女として生まれる。1984年、有限会社インテリア大幸を創業。1994年、健康診断で乳がんの疑いが見つかる。知人の紹介で「三井温熱療法」の創始者、三井兎女子氏と出会い、その療法にふれる。本業のかたわら温熱機器の販売を始め、1996年有限会社三井温熱器販売(現・三井温熱株式会社)を設立、代表取締役に就任。
中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来24年間で21万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。2012年2月には、日本人のワンネスメディテーター6名(現在は8名)のうちの一人に選ばれ、以降ますます精力的に活動している。
長年のヒーリング活動が評価され、2015年に『東久邇宮記念賞』を、同年『東久邇宮文化褒賞』を受賞。
著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。
意識不明の状態から奇跡的な回復
中西 高木会長とは長いお付き合いになりますね。去年、会長職に就かれたそうですが、会社は千葉・富里と東京・浅草の二カ所ですね。
高木 はい。富里はもともと娘がやっていました。
富里という地域は成田空港から一番近い町であるにも関わらず、いわゆるシャッター商店街だったんです。そこで娘は温熱療法とともに、空港からの利便性を生かした地域活性化に取り組んでいました。そんな中、娘が病気で倒れてしまい、私はその活動も含めて引き継ぐことになりました。その様子をNHKが取材し、先日放映されました。
最初は温熱療法といっても地域に受け入れてもらえず、興味がないので何をしているかもわからない。暖房の修理屋だと思われているような状態でした。それがそういう取り組みをしているうちに徐々に受け入れられるようになってきました。
中西 娘さんの病気は回復されたのですか?
高木 奇跡が起きたのです。長い間、意識不明の状態が続いていました。その間、独自に開発した『熱さぽーと』『ナノカーボン温熱ヘッドカバー』『美シャンプー』を使ってずっと手足と身体の排毒を続けていました。お医者さんには、出血が治まった後の、脳に溜まった血液を取り除く手術が危険だと言われていましたが、排毒を続けていたせいか、手術をしなくてもよくなったのです。「奇跡が起きましたよ」と言われました。
中西 それはよかった。そんな激動の一年だったのですね。
常に新しい技術・理論を活用して製品開発
高木 温熱療法の開発者・三井兎女子(とめこ)先生に従事して28年、その後、会社をおこして20年たちました。それまで何度も温熱の効果を体感して、奇跡を見てきました。
先日、三井先生とともに温熱の研究をされてきた大学の先生とお会いする機会があったのですが、そのとき温熱のデータの話になりました。体のどの部位に温熱を当てたらいいかデータでわかるそうなんです。いままで私は自分の健康は自分で守るというスタンスでしたが、それをもっと本格的にデータという裏付けを取る。そうすればみんながもっと喜べる方法がデータからわかることができるんだよ…と、その先生に言われて、私にとっての今後の道筋を示していただいた気がします。今年から新たな気持ちで取り組みたいと思っています。
例えば、足浴をしてシャンプーをすると、ニュースキャンの重金属の数値がぐんと下がるんです。それから温熱療法をすると毛髪から重金属が出ていくことがわかったんですね。
中西 高木会長の新しいものをどんどん取り入れるその姿勢を私たちは本当に楽しみにしていました。水の開発にも力を入れていますよね。図形をいれたり。
高木 水のエネルギーは本当にすごいと思います。最初、左回りの図形と右回りの図形をその人の症状に合わせて使っていましたが、その二つを重ねたらゼロ磁場になって、それ一つであらゆる症状に対応できるようになったのです。誰でも2、3分で骨の歪みがなくなります。
中国の先生は体験してみて「陰陽のバランスがすごい!」と驚いていました。多くの方に効果を実感していただいています。
中西 いまは世界中でご指導されているんですよね。
高木 チベットや中国には以前から行っています。そこでは伝統的に温熱療法が根付いていますが、それをハイテクにする協力をしています。チベットはユニークで、ベッドの下に症状に合わせた薬草を煮立たせて体を温めるのです。
中西 国が変われば方法もいろいろありますね。日本も古くから体を温めることでエネルギーを上げる考えがあったのに、忘れられてきたのが悲しいです。
高木 この間は、モンゴルに行ってきました。モンゴルはミネラルが豊富な食べ物が多くて自然が豊かな素晴らしい土地です。でも脳梗塞が多く、平均寿命が62歳だそうです。そこで食べ物などを含め、体を温める方法を本格的に研究・開発していこうということでモンゴル大学とモンゴル政府、日本側の関係者で会を作って実践していこうということになったのです。
中西 寒い場所ですからね。温熱療法は効果的かもしれないですね。
高木 放牧民族だから広大な草原にあまり人は住んでいません。病気になったらどうするのか聞いてみたら、発酵された羊や馬の糞は栄養価が高く、それを焼いて粉にして飲むということでした。そのような国で平均寿命が1年でも2年でも延びたらどんなに素晴らしいことか、わくわくします。早急に温熱療法普及に努めたいですね。
中西 こうやって、温熱療法が世界に広がっていく尽力を高木会長はずっとされてきたんですね。
心を開いて病気を治す
中西 第一線から離れたのかと思っていたら、すごいことをされていたのですね。
高木 今年はゆっくりしようと思っているんです。
中西 それは無理でしょう(笑)。でもこれから社会が統合医療を求めていますから、民間療法が見直されて温熱療法はクローズアップされますね。
高木 でも人間にとって必要な最終的なエネルギーはヒーリングですよ。人の命の最期は温熱ではなく人の手のエネルギーなんですね。そういう場面に何回か出会ってきました。
中西 私のヒーリングもどうしてそうなるのか説明できないから、科学的根拠がないと言われればそれまでなのですが、実際に元気になるんです。それが一番ですよね。
高木 それを受け入れるかどうかですね。
温熱療法も心が開いた人は治るのが早いですね。だから私たちにできることは、体を温めることで痛くて縮こまっていた心を開いて、深い呼吸ができるようにしてあげることだと思っています。
中西 そのとおりですね。これからも協力し合っていきましょう。今日はお忙しいところありがとうございました。
(合掌)