胎内記憶の草分け的存在で、第一人者である池川氏。
「以前、ケビンさんに会ったときはまだ発展途上でしたが、今はこんなところに来ちゃいました」と、魂の本質や多次元宇宙についての深いお話を語っていただきました。

宇宙からやってくる子どもたちの時代へ

池川明氏&中西研二

池川 明(いけがわ・あきら)●帝京大学医学部大学院修了。医学博士。上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、1989年横浜市に産婦人科の池川クリニックを開設。
年間約100件の出産を扱い現在に至る。2001年9月、全国の保険医で構成する保団連医療研究集会で『胎内記憶』について発表し、それが新聞で紹介され話題となる。現在、お産を通して、豊かな人生を送ることができるようになることを目指している。

中西研二(なかにし・けんじ)●NPO法人JOYヒーリングの会理事長。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴後、1993年にヒーリング活動を開始。「呼ばれたら全国どこへでも行く」をモットーに行脚を続け、日本全国の各会場で数々の奇跡を起こしています。そして、直接または遠隔によるヒーリングやセミナーを受けた方から多数の感謝の声をいただき、27年間で22万人を超える人々を癒し続けてきました。
ハワイのホ・オポノポノで有名なヒューレン博士が来日された際には、博士のほうから直接会いたいと言われた唯一の日本人が、中西研二だったそうです。2004年からは、ワンネスユニバーシティのコースに招かれ、さらにO&Oアカデミーのコースにも招待されました。その折に伝授された“奇跡の目”で見つめるだけで「奇跡の水」ができ、意図を込めることで「奇跡の塩」ができ、そこからもたくさんの奇跡が起きています。現在は、日本式ヒーリング「愛和道」の完成を目指して、昼夜を問わず活動しています。
著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなぁに?』『あなたは、わたし。わたしは、あなた。』(いずれもVOICE刊)対談集『なんにも、ない。』『たちどまって自分を癒す』(ともにヒカルランド刊)があります。

ミッションを忘れない子どもたち

中西 胎内記憶をずっと調査されていますが、最近の子どもたちの傾向はどうですか?

池川 以前は、空や雲の上からお母さんを見ていた、という子が多かったんですね。それが最近のお子さんは、ほぼ全員といっていいほど「宇宙から来た」と言うんです。

中西 それはすごいですね。それまではそういう子はいなかったのですか?

池川 以前もいたのですが、ごく少数でした。それが最近はほとんど宇宙から来たと言うし、胎内記憶の話も積極的にしてくれるんです。

昔は「どうせわかってくれない」とか「神様に話しちゃだめだと言われている」など、話すことに消極的でしたが、今は「神様に伝える役目で生まれてきた」などはっきり言う子が多いです。

中西 そういうふうに変わってきているのはどうしてだと思いますか?

池川 多分、地球が相当危ないことになっていたのだと思うんです。地球の意識というのが宇宙に大きく影響するそうなのです。パラレルな宇宙の境目にあって、いま私たちの意識がとても重要なのだと。

でも今はもうだいぶいい方向に変わってきているみたいですね。

中西 そうなんですか?

池川 もう多次元宇宙の選別は終わっちゃたそうです。大きく分けると、明るいところが好きなグループと暗いところが好きなグループ。

だけど、自分がどっちに行くのかわかっていない人がけっこういるらしいんですね。今は、もうちょっと明確に自分がどっちのグループが居心地いいのか決める時期なんです。

言ってみれば、チケットはあるのにどの船に乗ったらいいかわからないような感じです。

そのタイミングでコロナウイルスは絶妙に登場しましたね。コロナに対して不安・心配でいるのか、楽観的にしているのか。これがけっこう自分の意識の目安になりそうです。

中西 明るいほう、暗いほうというのはどっちがいいかではなく、自分にとって居心地がいいということなんですか。

池川 イメージ的にはイヤシロチとケガレチの違いだと思うんです。イヤシロチにいると清々しい気持ちになりますよね。

あれは電子がきれいなスピンを回っているからで、ケガレチは反対にスピンの軌道が歪んでいるんです。だからそこに行くと自分のスピンも歪んだほうに引っ張られ、不快な感じがするということなのです。

そう考えると、自分のスピンをいかに美しく回すかということが大事なんだと思います。美しい生き方をする。美しい基準は人それぞれだと思いますが、お天道様に恥じない、きれいなスピンを回しているかということだと思います。

多分、それが分かれていく基準になるのでしょう。

中西 似た者同士のスピンが引かれ合うんですね。タバコを吸っていた時期は吸える場所を探していました。そこには似たような人がたくさんいるんですよ。今は、そういう場所には寄り付きません。

そういう感じですね。つまり自分が何を選ぶかすべて自由。

池川 そうそう! 誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)が好きな人は、そこが居心地よくて自然と似た者が集まってくる。

どっちがいいかではなく、好きなところへ行けばいい話です。

宇宙には記憶のアーカイブがある

中西 先生は生まれ変わりについてどう思いますか?

池川 今思っているのは、多次元宇宙の中にある素粒子が魂の本体で、私たちは本来そちら側なのだということです。

素粒子は電子も含めすべて回転しています。回転するのに磁気を帯びるんですね。磁気を帯びるというのは記憶があるということなんです。ビデオの磁気テープを考えるとわかると思うのですが、私たちはすべて素粒子でできていて、膨大な記憶を持っている。それが目に見えない世界にあって、魂の本体なんです。

そうすると、死んだ後の記憶というのは宇宙のアーカイブに全部書き込まれていて、次に生まれてくる魂はそのアーカイブに記録されている情報を組み合わせて、その情報で一番やりたい肉体を選んでやってくるみたいなのです。

退行催眠をしていると自分の記憶ではなく、人の記憶が出てくることもあって、そうなると自分の記憶って何だ? ということですが、記憶の集合体からカスタマイズしてくるのだから、例えばクレオパトラの生まれ変わりが100人いてもおかしくないんですよ。記憶のコピーなんだから。そういうふうに今考えています。

中西 そうすると、自分のやりたい人生を選んでくるんですね。

池川 最初にまず情報を組むことから始めるみたいです。それでこの情報で何ができるかを次に考える。

場所や人種、両親だけでなく、時代も選べるみたいですよ。多次元ですから時空がなく、過去も未来も自由に選べるので。

そして宇宙から見た場合、今の地球は最高のアミューズメントパークらしいです。だからなかなか来られない。

子どもたちに聞くと、その中でも一番人気は日本らしいのです。人気があってすごい列を作って並んでいるんですって(笑)。

中西 えぇ! 想像すると面白いね(笑)。

池川 だから今の日本に生まれただけでも大ラッキーなんですけど、記憶を消してくるのでそれがわからない。

まぁ、お化け屋敷も次に何が飛び出してくるかわかっていたら面白くないように、楽しむためには記憶を消す必要があるんですね。

ところが、最近やってくる宇宙からくる子どもたちは、記憶を消さないでくるんです。消すと逆に都合が悪いんです。自分のミッションを忘れてしまうから。

そういう子が増えてきています。

子どもとの関係はお腹にいるときから始まる

中西 先生に聞いておきたいのですが、生まれてきた子どもに対して親はどんな思いで育てていけばいいのでしょうか。叱る親もいれば、優しい親もいますよね。どのような対応がいいのでしょう。

池川 多分、子どもは親の反応を織り込み済みです。子どもは親に対して100%の愛で包み込んでいるので、「疑う」ことを知らないんです。だから怒っても叩かれてもお母さんのことが大好き。

問題は叩いてしまうよりも、子どもが生まれてきたことに対する存在の受容なんです。「あなたはそこにいていいのよ」という許可のようなものを、子どもが感じられるかどうか。

中西 なるほど。

池川 それから信じること。子どもが意に沿わないことをしても、それには理由があって、その理由を聞けば説明してくれます。その結果、やはりお母さんの意に沿わないこともありますよ。でも子どものすることには、その子にとってまず理由があるということを信じること。好き嫌いはまた別の問題です。

そして子どもが困ったときには応援する。その3つをお腹にいるときからしていれば、子どもは愛を感じることができます。

中西 お腹にいるときから始めるんですね。

池川 私は、いいお産というのがその後の育児に大きく影響があると信じていました。だけどいいお産をしたからって、産後うつがひどくなったり、離婚したりするケースがたくさんあるんですよ。

それで、どうしてなのかいろいろ調査をしたら、お腹の中にいるときの気持ちが大事だったんです。妊娠中から赤ちゃんを通し、夫婦で打ち解けあって育むことをすれば出産後もうまくいくんです。お父さんになる人を敵だと思っていれば子どもも敵だと思いますよ。そのことは胎内記憶のことを知らないとなかなか理解されません。「お腹の赤ちゃんに意識なんかあるの?」と思って、お腹に話しかけることを照れ臭いと思ってしまうようです。だけど話しかけられてきた赤ちゃんは生まれたときから顔つきが違って、はっきり焦点を合わせて見てくるからすぐわかります。

中西 なにしろ、並んでやってきた子どもたちですからね。今日は貴重なお話をありがとうございました。

(合掌)

「いやしの村だより」2020年9月号掲載