2007年3月号
人類はワンマインド。
ひとつの気持ちが
世界を平和の夜明けへ導く。
NPO法人JOYヒーリングの会理事長・ヒーラー
中西研二(ケビン)
今、アフリカでワンネスディクシャに火が付いています
いよいよワンネスの世界に向けた活動が活発になってきました。
カルキセンタージャパン代表の大矢浩史氏の情報によれば、今、世界で最も運動に火が付いているのはアフリカだそうです。アフリカにはラダ・クシュリナ、プラギャーナンダの2人のダーサジがほとんど行きっきりでワンネスディクシャしているとか。何でも1日1万人がワンネスディクシャに殺到しているそうです。大矢氏の話によれば、アフリカ人にワンネスディクシャはかなり効果的で、1回で劇的に変化する人が数多くいる、とのことでした。すごいですね。
アフリカといえば最近『生かされて』(イマキューレ・イリバギザ著、PHP研究所刊)という本に出会いました。あの有名な1994年、アフリカのルワンダで起きたおよそ100日間で100万人が虐殺された内乱の中で生き残った一人の女性の手記です。あまりにもセンセーショナルな内容に圧倒され一気に読みました。
ルワンダは85%がフツ族、14%がツチ族、1%がツワ族で構成されていました。著者のイマキューレさんは少数部族ツチ族出身で、この大虐殺の中、7人の女性と共に3カ月間も狭いトイレに隠れて助かったという体験をしています。しかし、その間に最愛の両親と、兄弟を殺されてしまうのです。身の毛もよだつ恐怖の手記です。最後の最後まで、実話の持つ臨場感に圧倒されました。
どうして私たち人類はここまで暴力的なのでしょうか。この事件のやりきれないところは、親しい隣人やクラスメートが、ある日突然、虐殺者に変貌してしまうところです。そして狂ったようにツチ族を探して皆殺しにしていくのです。廃墟と化した街の道端には数万人もの死体が横たわり、まさに地獄図と化しています。そんな内容の本なのに読む私たちを決して暗い気持ちにしないのがイマキューレさんの素晴らしさです。自分を殺そうとしたばかりか、愛する家族をむごい殺し方をした犯人を許そうと努力し、ついに許すのです。彼女はこう言います。「許ししか私には彼に与えるものはないのです」。
これは中央アフリカ、ルワンダで起きた出来事です。日本ではありません。しかし、私たちは文明社会でこのようなことはあり得ない、といい切れるでしょうか。私には他人事とは思えないのです。毎日のニュースを見れば殺人事件が報道されない日はありません。私たちもまた、かなり暴力的な社会に生きています。人種差別はほとんど見かけませんが、わずかな違いに目くじらを立て、ついには殺し合っています。どうしたら平和に暮らせるのでしょう。人類はワンマインドですから、私たちは絶望的なほどに暴力的で、このままではいつ世界で戦争が始まるか分かりません。イマキューレさんは敬虔なカソリック教徒です。殺戮者から逃れるために7人の女性と共に潜んだトイレの中で恐怖に慄きながら、全てを神に開け渡します。それによって愛と許しで心を満たしたのです。
分岐点の今こそ、平和の祈りを世界へ向けて…
裁きによって平安がもたらされることはありません。むしろ、次なる争いを生じさせるからです。正しい、間違っている、良い悪いは新たな分離を創り出すだけです。しかも、人類のマインドがワンマインドだとするなら、すべての裁きは自らを裁いていることに他なりません。私の内側にすべての答えがあるのです。
私は今とても幸せを感じて一瞬一瞬を楽しく過ごさせて頂いています。何があっても内側の深いところから至福がこみ上げてくるのです。こうなったのは努力したからではありません。ワンネスディクシャが私を至福へと導いてくださったのです。ジャッジは私の中にも絶えず働いています。しかし私はそれに力を与えません。ただ味わっているだけです。そうしていると、とらわれから解放され、至福へと導かれるのです。人類はたったひとつの生命体です。すべては兄弟姉妹なのです。それに気づかされた時、ただただ湧き水のごとくこみ上げてくる大歓喜を味わいました。人類は今、大きな分岐点に立っています。しかし、ワンマインドだとするなら、ひとつの気持ちが、全人類を平和な世界の夜明けへとつなげるのは当然のことだと言えます。
今、世界中で、多くの人々が平和を祈り、平和な心で生き出しています。今年はさらにそれがより大きなものになるでしょう。来る5月20日に世界的規模のイベントが行われます。この日を世界平和デー(World Peace Day)として世界1000カ所で祈りの集会が開催されます。日本の富士山、インドのワンネス・ユニバーシティ、イタリアのダマヌール、カナダのトロントで行われます。この日はそれぞれの地にたくさんの人々が集まり、平和の祈りを捧げます。そしてその祈りが地球全体に及ぼす影響を測定することになっています。私自身も富士に参加します。皆さんもどうぞ意識を合わせてご参加くださることをお願いします。
(合掌)